監査および法令実務講習

　令和２年９月に交通政策審議会海事分科会船員部会において取りまとめられた「船員の働き方改革の実現に向けて」を受け、令和３年５月に「海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律」において船員法等が改正されたところです。

　これらの改正には、「船員の働き方改革の実現に向けて」において示された方向性を踏まえ、船員の労働に関し課題となっている長時間労働や長期連続乗船の改善や多様な働き方の実現等の「船員の働き方改革」の実現のため、船舶所有者に、「船員の労務管理を行う主たる事務所への船員の労働時間等を記載する記録簿の備置き義務」や「労務管理記録簿作成のための船員の労働時間の状況の把握義務」など船員の労務管理の適正化を促すための所要の措置が求められることとなりました。

　一方で、運航労務監理官による船員労務監査、運航管理監査（あわせて運航労務監査）が従来よりさらに厳格化されたことから、船舶所有者、海運事業者及び船員が現場で充分に対応できていない状況も発生しております。

　これらを踏まえ、船舶所有者、海運事業者及び船員が運航労務監査に冷静かつ適切に対応できるよう、また、引き続き、関係法令を遵守することができるよう本講習を実施するものであります。